ODM/OEM/EMS

社員紹介

社員紹介 Vol.3

ものづくりを支える
プロフェッショナル

当社は、ODM/EMSビジネスを通して様々な製品を世に送り出してきました。
製品分野は、車載/産業/医療/民生機器と多岐にわたります。
ものづくりをリードする、各部門のキーパーソンをご紹介します。
Vol.
3

技術生産本部
生産技術部

S.M.

< 経歴 >
2009年~
CD/DVDメカモジュールの生産設備/治具設計を担当
2019年~
医療系大型装置の量産設計業務を担当
2022年4月~
現職
01

「製造現場の人こそがお客様」

設備や治具で現場を支えるエンジニア

学生の頃から機械が好きだった。そんな彼の配属先は生産技術部門だった。

「製造現場で効率よく量産を行うためには、生産設備や治具が重要な役割を担います。私が入社したのはCDメカモジュールの新機種を立ち上げるタイミングでした。ベテランの先輩方に教わりながら、各生産工程で使用する小型の治具から大型設備まで、様々な設計・作製業務を経験しました。」

ボンド塗布自動機やねじ締め自動機、潤滑剤塗布自動機など、設計/作製に関わってきた設備の数々は、今も工場で量産を支えている。高精度を求められる生産工程において、ミス無く毎日2万台もの電子機器を組み立てるには自動化は欠かせない。自動機や設備を作る中で、達成感や喜びを感じる瞬間を尋ねた。

「設備を作るときは “製造現場で働く人” が私のお客様になります。自分が携わった設備を工場に導入し、それを使う製造現場の人が驚き、喜ぶ姿をみるときが1番嬉しいです。現地の言葉が分からない私でも、彼らの表情や様子から『良いのを作ってくれたね!』と言ってもらえているようで達成感を感じました。」

自分が作った設備に対する製造現場の反応が、お客様を意識するきっかけとなっていった。

02

メカモジュールの設備設計で培った経験を

大型装置のEMSで発揮

約8年間、量産の設備設計/治具設計に携わった後に待っていたのは、事業の大きな転換期だった。スマートフォンや音楽配信サービスの普及と共に、車でCDを聴く人は減少傾向にある。車内で必要とされるデバイスも変化を余儀なくされた。

「私もメカモジュール以外の新規事業に取り組むチームの一員となり、営業メンバーと共に大型装置のEMS先を検討されていたお客様の工場を訪ねました。そこで目にした装置のサイズ感は、家庭用の冷蔵庫や自動販売機ほど。それまで関わってきたメカモジュールと比べ物にならないくらい大きな製品でした。」

これまで量産してきた製品に比べ、部品サイズも部品点数も全く異なる。量産するには、部品のハンドリングも変わることから製造現場での教育も新たに検討しなければならない。社内でも “本当にうちで対応できるんだろうか” と不安の声が上がっていた。しかし、彼は前向きだった。

「これは、大型の生産設備製作に関わってきた経験を活かすチャンスだと思いました。社内での量産化という意味では課題は出てくるはずですが、これまで扱ってきた設備でも大型の装置はいくつかあり、お客様と協業することで対応できるのではないかと考えました。」

新たな可能性を見出し、前向きに取り組みを開始したのだった。

03

お客様とのVE*の取り組みにより

量産化までの流れをサポート

お客様との打合せを重ねる中、量産に向けたVE取り組みも共同で行いたいとご提案をいただいた。それまで製造現場の人たちをお客様と思って働いていた彼にとって、非常に刺激的なことだった。

「社外の方の発想をお聞きする機会が無かったので、とても新鮮でした。お互いにお互いの経験からアイディアを出し合って取り組む中で『自分たちに期待してもらっている。その期待にしっかり応えられる製品を作りたい』という気持ちが強くなっていきました。」

お客様と共同で数々のVE案を検討した。その中でいくつかの実現した事例を挙げる。

例1) 部品点数を減らすために、装置の中のレイアウト変更や、複数部品の機能を1部品に集約する設計変更
例2) 作業工数低減を狙い、部品の作りやすさ・製品の組み立てやすさを追求した設計変更
例3) 部品単価を低減するために、高スペック部品を適正なスペックに見直す設計変更

この他にも多くの項目の協議を重ね、量産性見込める段階までコストダウンを実現したのだった。お客様からも「今後の製品開発にも協力してほしい」とコメントをいただいた。その後は何度も試作を重ね、いよいよ本格的な量産がスタートする。

「これからは量産を成功させるための “生産技術業務” に力を入れていきたいです。製造現場の人から喜んでもらえたときを思い出し、お客様にご納得いただける製品を届けられるように取り組んでいきます。」

* VE:Value Engineeringの略

“製造現場の人にも、お客様にも、
喜んでもらえる製品を届けたい”

使う人が喜ぶ姿を力に、
若きプロフェッショナルの挑戦は続く。